最終更新日:2024年10月1日
春も深まり、過ごしやすい日が増えてきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか?冬は年間を通して太りやすい時期と言われていて、冬が明けた今頃に、体重の増加に驚く人も多いのではないでしょうか。そこで、体重が気になる方におすすめなのが肩甲骨のストレッチです。肩甲骨は私達の体にある脂肪を燃やすスイッチです。また、肩甲骨を動かすことはダイエット以外に、肩こりの不調が気になる人にもおすすめです。
今回は肩甲骨が関わる体の不調と、解消のためのストレッチをご紹介いたします。
肩甲骨とは
肩甲骨は、背中の上の方にある逆三角形の平らな骨です。四肢の動きや姿勢を保つのに重要な役割を果たす骨ですが、多くの人の場合、通常より体の奥に引っ込んで、動きが悪くなっています。肩甲骨周囲には筋肉、腱、じん帯、関節、血管が集まっているため、肩甲骨の動きが悪い状態では、それらの本来の機能が失われ、肩こりや腰痛、頭痛、だるさなど、慢性的な体の不調を誘発する可能性があります。
肩甲骨の硬さチェック
まず、肩甲骨の硬さをチェックしてみましょう。
1) 右手を持ち上げて左の肩甲骨を上からタッチします。
2) 反対も行います。
タッチできなかった方、または痛みやキツさを感じた方は肩甲骨まわりにつく筋肉が硬くなっています。
肩甲骨が硬くなる習慣
次に肩甲骨が硬くなる習慣をチェックしてみましょう。当てはまるものがいくつありますか?当てはまる項目が多いほど、肩甲骨が硬くなる可能性が高いので、注意が必要です。
長時間、パソコンやスマートフォンを使う
運動不足
猫背
冷え
過度な緊張
近年、運動不足や長時間のデスクワークなどの影響で、肩甲骨が正しく動かない、狭い範囲でしか動かせない人が増えています。仕事では長時間パソコンに向かい、帰宅後のリラックスタイムでもスマホに夢中、なんて方は多いのではないでしょうか。私たちは、日常生活の何気ない動作の中で、首や肩に想像以上の負荷をかけています。疲れやすい、いつもどこかに凝りや痛みを感じているなどの不調は、デスクワークや運動不足で体がガチガチに硬くなっているからかもしれません。
肩甲骨を柔らかくするメリット ~褐色脂肪細胞を刺激してスタイルアップ~
肩甲骨をほぐし、あるべき位置に戻ることで、筋肉や関節、血液の流れなどの体全体のバランスを整えられます。また、肩甲骨が正しい位置に収まると胸が開き、呼吸量が増えます。体に酸素が届くことで、血流もよくなります。このように肩甲骨の周りが柔らかくなることは、肩こりの改善、ストレスの軽減、頭痛、冷え性解消の効果も期待できます。
近年の研究では肩甲骨周りには、脂肪燃焼を促進する褐色脂肪細胞(かっしょくしぼうさいぼう)が多くあることが分かっています。肩甲骨を動かすことで褐色脂肪細胞が刺激され、体温が上がり、脂肪燃焼する太りにくい体になれます。さらに、姿勢に大きな影響を与える肩甲骨の位置をリセットすれば、スタイルアップ効果も得られます。血流や代謝が良くなれば、痩身効果もさらにアップされ、より効果的に脂肪を燃焼することができます。
肩甲骨を柔らかくしよう!~すぐに始められる簡単ストレッチ~
ここからは肩甲骨を柔らかくするストレッチをご紹介いたします。座りながらできる簡単なストレッチなので、隙間時間にぜひ試してみてください。
肩まわし運動
① 背筋を伸ばして顎を引く
② 指先を肩に置き、肘で大きな円を描くように10回まわす
③ 反対回しも同様に行う
ポイント
両肘を前から上を通って後方まで回すように大きく動かす
後ろに肘を回すとき、両方の肩甲骨を引き寄せる
首~肩甲骨周りのストレッチ
① 右腕を体の後ろに回して、左手で頭を軽くおさえる。
② 頭をゆっくり横に傾けて首の側面の伸びを感じたら10秒キープ。
③ ②の姿勢から少しうつむき後頭部から首の後面の伸びを感じたら10秒キープ。
④ 左右どちらも行う。
まとめ
肩甲骨は、普段あまり意識しないものですが、しっかり動かしてあげることで、肩回りが軽くなり、よい姿勢がとりやすくなります。健康やスタイルアップのためにもぜひ肩甲骨を動かして、ため込んだ体の不調や脂肪を解消し、心も体もスッキリさせましょう。
また、厚生連の人間ドックでは、「肩甲骨ストレッチで脂肪燃焼しやすい体に」というテーマで教室を開催しています。肩甲骨ストレッチも紹介しておりますので、皆様のご参加お待ちしております。
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株式会社マイナビ出版 「首・肩・腰の痛み、体の不調が消える 肩甲骨はがしストレッチ」 滝口直樹 (2020)
学研 「肩・首のこりをしっかり治すコツがわかる本」 河上清 (2013)