フレイルとは?
みなさんはフレイルという言葉を耳にしたことがありますか?
フレイルとは、年を重ねるにつれて体や心の働き、社会的な繋がりが弱くなった状態のことをいい、そのまま放置すると要介護状態になってしまう可能性があります。まず次のチェックリストで、フレイルの危険性を調べてみましょう。
フレイルのチェックリスト
おいしいものが食べられなくなった
疲れやすく何をするのも面倒だ
体重が半年間で2~3Kg減った
当てはまるものはありましたか?該当する項目が多いほどフレイルの危険性が高くなります。大事なことは、早めに気づいて適切な取り組みを行うことです。そうすることでフレイルの進行を防ぎ、健康な状態に戻ることができます。
〇フレイル予防のための3つのポイント
栄養バランスの良い食事をとりましょう
食事は活力の源です。バランスのとれた食事をしっかり3食とりましょう!
食事のポイント
タンパク質の摂取量が少なくなると筋肉量が減少してしまいます。筋肉のタンパク合成は加齢とともに遅くなるため、高齢の方はより若い人よりも多めにタンパク質を含む食品をとる必要があります。
タンパク質を多く含む食品・・・肉・魚・大豆製品・卵・貝類など
1日の目安は体重50Kgの方で50~60gです。1食分の目安は手のひら1個分の大きさになるので、意識してタンパク質を摂りましょう!!
また、食事と同時に歯の健康にも注意しましょう。歯は全身の健康につながるため、食後は20分以内に歯を磨き、口腔ケアを意識しましょう!
適度な運動(ストレッチやウォーキングなど)をしましょう
身体活動は筋肉の発達だけでなく、食欲の増進や心の健康にも繋がります。今より10分多く体を動かすことを意識して、歩く距離を延ばしたり、体を動かしたりしましょう。
運動のポイント
運動には、ウォーキングなどの時間をかけて行う継続的な運動の「有酸素運動」と、筋肉トレーニングなどの酸素を使用せず強度の高い運動の「無酸素運動」があります。
・有酸素運動の目安:週3回程度のウォーキングやジョギング、水中運動などの運動を30分程度
・無酸素運動の目安:腹筋や腕立て伏せ、スクワットなどの筋力トレーニングを週3回程度
大事なことは体を動かすことです。どちらの運動でも無理はせず、十分に休憩をとりながら行いましょう。
社会との繋がりをもちましょう
趣味やボランティアなどで外出し、人と関わることはフレイル予防に大変効果的です。自分に合った活動をみつけて、少しずつでも参加してみましょう。
社会との繋がりのポイント
球技や知的活動などの自分に合った趣味をみつけるも良いですし、読書が好きであれば家に籠って読むのではなく、図書館など同じ趣味を共有できる場所にいくのもいいかもしれません。
生活の中で外に出る機会を見つけ、無理なく続けられるようにしましょう!
いかがだったでしょうか?ご紹介したことをバランスよく行うことで、フレイルになる悪循環「フレイル・サイクル」を回避することが期待できます。たくさん食べて、たくさん出かけて、たくさん笑って元気に過ごしましょう!
参考文献:フレイル診療ガイド2018年版(日本老年医学会/国立長寿医療研究センター2018)