当センターでは、「感染履歴の有無」を確認する検査として新型コロナウイルス抗体検査を提供してまいりましたが、従来の目的に加え、新たに「中和抗体獲得状況」の確認ができるようになりました。ワクチンの有効性を知りたい方や、人と接触する機会の多い方にお勧めです。ワクチンをまだ接種していない方には、従来どおり感染履歴を確認する検査としてご利用いただけます。
中和抗体とは?
新型コロナウイルスの中和抗体とは、ウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に結合して、ヒトの細胞への侵入を阻害する作用を持つ抗体のことです。 日本国内で承認されているファイザー社製・モデルナ社製のmRNAワクチンは、接種によって細胞内でウイルスのスパイクタンパク質を人工的に作り出すことで、中和抗体の産生と細胞性免疫応答を誘導し、新型コロナウイルスの感染や重症化を阻害することができると考えられています。
どんなことがわかるの?
新型コロナワクチン2回接種後、14日以上経過している方は、ワクチン接種による中和抗体獲得(免疫ができたか)の推測ができます。結果値が15.0U/ml以上の場合、充分な中和抗体を獲得できていることが推測されます。
また、新型コロナワクチンを接種していない方は、現在または過去に新型コロナウイルスに感染した可能性を判定できます。結果値が 0.80U/ml以上の場合は陽性と判定し、追加の検査をさせていただく場合があります。
ご注意
ここで言うワクチンはmRNAワクチン(ファイザー社・モデルナ社)を指します。
また、結果を正しく判定するために、「ワクチンをまだ接種していない方」または「ワクチン2回接種済で14日以上経過している方」を対象とさせていただきます。