新型コロナ「だけ」に気を付けるのは間違いです
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用地域においては、不要不急の外出自粛要請をはじめ様々な要請が出されています。新型コロナウイルス収束のため、これに一致団結して協力することは大切なことですし、より一層の感染対策が必要な時期であることは間違いありません。しかしながら、あなたの体にとって大切なことまで「自粛」してしまっていないでしょうか。
そう、健診(検診)のことです。
新型コロナウイルスの感染拡大が連日メディアを騒がしている影で、実は健診(検診)の受診控えによって生活習慣病やがんなどの病気の発見が遅れることが問題になっています。1年に1度の習慣として受診を続けていた方も、コロナ禍の外出自粛の結果として受診を見送ってしまい、そのままになっているケースが数多くあるそうです。これでがんなどの病気が進行してしまっては、何のために外出を控えていたのかわかりません。健康的な生活を取り戻すためには健康を保ち続けなくてはいけない。そのための健診(検診)や人間ドックは、決して「不要不急な外出」などではないのです。
厚生労働省からの通知にみえる、健診(検診)の重要性
医療機関や自治体には、厚生労働省から文書で様々な通知が届きます。その中には、緊急事態宣言下やまん延防止等重点措置の適用下における健診(検診)についても明記されています。
4月26日に厚生労働省から自治体に向けて出された依頼文書には、以下のように書かれています。
———————————————
〇基本的な考え方
・がん検診の必要性については、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(以下「指針という。」に基づく検診が、がんによる死亡率を減少させる効果があることから、指針に示されている検診間隔で実施いただくことが望ましい。従って、がん検診については、緊急事態宣言区域において自粛が求められている「不要不急の外出」にはあたらないものと考えられる。
(「厚生労働省健康局がん・疾病対策課 令和3年4月26日 事務連絡」より一部抜粋)
———————————————
つまり、例え緊急事態宣言区域内であっても、適切な対策を確保しつつ、指針どおりに検診を実施すべきということです。
「アフターコロナ」にも目を向けて
先ほど、健康的な生活を取り戻すためには健康を保ち続けなくてはいけないとお伝えしました。まだまだ終わりは見えないコロナ禍ですが、いつか必ず収束します。その時のことをぜひ思い描いてみてください。以前のように仲間と旅行したり、スポーツしたり、食事をしたりする姿を思い描くと思います。それを実現するためには、健康であることが必要です。
最近、「コロナフレイル」という言葉をよく耳にします。これは高齢者がコロナ禍で運動量が減ることによって身体の筋力が衰え、要介護の一歩手前の状態になってしまうことをいいます。これと同様に、若い方であっても、コロナ禍における健診(検診)の受診控えを続けることによって病気の発見が遅れ、コロナが収束した時にはすでに健康ではなくなっている、ということが充分にあり得ます。
ワクチン接種も進んできた現在、そろそろアフターコロナにも目を向け、もう一度健診(検診)や人間ドックの大切さについて考えてみてはいかがでしょうか。
当センターでは、徹底した新型コロナ対策を実施しております。
詳しくは、こちらをごらんください。