あなたはご自身の将来について、具体的に考えたことがありますか?
就職、結婚、出産、退職後の旅行など、きっと様々なことが思い浮かぶと思います。
そんな私たちの人生には、両親、パートナー、子供といった多くの大切な人が関わってきます。
あなた自身の人生設計(ライフプラン)を考えるうえで、ともに歩んでいく方々の人生を重ねて考えることは、とても大切なことです。
自分のライフプランに周りの人々を重ねてみましょう
こちらはA子さん(22)のライフプランです。
出産や育児、夫婦で世界一周旅行など、さまざまなライフイベントが詰まった素敵なプランですね。
そこに、ご両親や将来のパートナー、お子さんまでを重ねてみると、ご自身の年齢に対応して、これからどんなことが待っているのかイメージすることができますね。
しかし、これはA子さんや周りの人々が健康であるという前提のものです。
上のイラストに、あるコトを重ねてみると…
色がついた部分は、特定のがんのリスクが高くなる時期を表しています。
がんは家族や周りの人々の生活にも大きく影響する病気ですので、どなたが罹患したとしても、このライフプランに大きく影響することになります。
ライフプランにがん罹患率を重ねて可視化することで、理想の人生にはご自身だけでなく周りの大切な方々も一緒になって健康を維持していく必要があることが見えてきます。
あなたのライフプランも可視化してみましょう。
記入方法
Point1
まずは、あなたのライフプランを書き込みましょう。一番左の枠に今の年齢を書き、そこから5歳きざみに年齢を記入しましょう。今回は例として5歳きざみで記入していますが、2歳、3歳きざみにすることにより詳しくライフプランについて考えることができます。お好きな年齢のきざみで記入しましょう。年齢を記入したら、ライフイベントを書き込みましょう。
Point2
同じように家族など自分の人生に深く関りがある人達の年齢と、ライフイベントを書き込みましょう。
一緒に話し合いながらライフプランを書き込むのもおすすめです。
Point3
出来上がったライフプランシートに「がん罹患リスク」をラインマーカーなどで重ねてみましょう。
ライフプランシートを実際に書いてみると、様々なことが見えてきます。
大切な人と一緒に、将来や健康について考えてみましょう。
「がん」や「がん検診」について知っておきましょう
がんは、昭和56年より我が国の死因の第1位であり、令和5年には、約38万2千人ががんで亡くなっています。
日本人の死因(令和5年(2023))
出典:厚生労働省「2023年人口動態統計(確定数)」
がんは細胞分裂の過程で発生した異常な細胞が無秩序に増え続けて発生する病気です。現在、日本人の2人に1人が一生のうちに何らかのがんになるといわれているほど身近な病気です。生活習慣や感染など、様々な要因でがんになると考えられていますが、完全に防ぐ方法はありません。運動や禁煙・節酒など生活習慣の見直し、感染対策などによってがんに「なりにくくする」ことに加え、がんによる死亡者数を減少させるためには、早期発見・早期治療が重要であることから、がん対策基本法(平成18年法律第98号)第14条においては、国及び地方公共団体は、がん検診の受診率の向上に資するよう、がん検診に関する普及啓発その他の必要な施策を講ずるものと定められており、令和5年3月に閣議決定された「第4期がん対策推進基本計画」では、「がん検診受診率60%以上」を目標に掲げています。
このことから厚生労働省は、10月を「がん検診受診率向上に向けた集中キャンペーン」と位置づけ、がん検診への関心を国民に深めてもらう取り組みを行っています。山梨県でも「がん検診受診率60%」を目標とし、さらなる受診率の向上を目指しているため、私たちJA山梨厚生連も、毎年10月はこのキャンペーンに協力し、特設ページの開設をはじめとした様々な取り組みを行っています。
キャンペーンの詳細(厚生労働省ホームページ)
がん検診とは
皆さんは年に1度、定期的に職場や学校、医療機関などで「健康診断(=健診)」を受診していると思います。「健診」は、対象の病気を定めず、身体に異常がないかどうかを調べます。それに対し、「がん検診」はある特定の病気にかかっているかどうかを調べるために診察・検査を行うことです。
がん検診の種類
がん検診のしくみ
がん検診は、「スクリーニング」検査です。もしも全ての検査を、医師の最終診断がつくレベルまで調べるとすると、その時間も費用も膨大なものになってしまいます。時間と費用を低く抑えながら、「異常のありそうな人」をふるい分ける、これがスクリーニング検査です。
「異常のありそうな人」にふるい分けられた方は、その後の精密検査に進みますが、スクリーニング検査の性格上、「経過観察(要再検査)」や「要精密検査」という判定が出たとしても、必ずしもがんであるとは限りません。きちんと検査をしてみなければ、その見極めはできないのです。「病気と診断されるのが怖いから」、「自覚症状がないから大丈夫だろう」などと精密検査の受診を先延ばしするのではなく、なるべく早く受診することが大切です。
動画で学びましょう!がん検診!
5編の体験記に触れてみませんか?
これからご紹介するのは、第10回「つなげる、やさしさ。」健診・人間ドック体験記コンクールに応募された作品の一部です。様々な年代の方々から寄せられる体験手記は、人生のターニングポイントがいつでも、誰にでもやってくるということや、日頃の検診の大切さを私たちに教えてくれます。ぜひご自身と重ね合わせて、各作品の筆者のありのままの想いに触れてみてください。
作品の続きはこちらから
もっと学べる、がんのこと。
がん関連の情報はインターネットでも広く公開されています。
正しい情報を常に収集し、ヘルスリテラシー「自分に合った健康情報を入手し活用する力」を高めることが、健康の維持増進への第一歩です。
もう一つ大切なコト。
プレコンセプションケアについての情報は、こちらから