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キャンプ道具は自然災害の脅威に対して備えにもなる?キャンプ趣味の職員がいざというとき役立つ情報を発信します!

9月に入り、まだまだ暑い日が続いていますね。そろそろ山の涼しさが恋しくなっている、34歳キャンパー(キャンプをする人)の職員Yです。

最近、地震や台風など自然災害についてのニュースが多く目に入ります。果たして自分の家の防災は大丈夫なのかと不安になり、防災グッズや備蓄食料のチェックをしはじめたのですが、そこであることに気が付きました。

 

「防災グッズって、キャンプセットそのものではないか!」

 

そうです、それはキャンプセットがそのまま防災グッズになるということ。小型バーナー、コップ、お皿、マット、寝袋、ビニール袋、救急箱など、キャンプセットには必要なものはだいたい揃っています。災害に対して常に緊張感を持って備え、防災意識を保ち続けることは大変なことですが、もし「キャンプの準備」として考えてしまえば、日頃は趣味として楽しみ、非常時には命を繋ぐ備えとなります。まさに一石二鳥ですよね。

 

というわけで、9月の防災月間を機に、防災に役立つ知識や道具に関する情報をお伝えするコーナーを数回に分けて連載していきたいと思います。ぜひお付き合いください。

 

 

 

目次

1. そもそもキャンプの魅力って?

2. 災害時に使えるキャンプグッズ

3. 日頃の防災意識を高めましょう

 

 

 

そもそもキャンプの魅力って?

 

キャンプ未経験の方には、「そもそもキャンプって何が楽しいの?」と思う方もいるでしょう。一口にキャンプといっても、実はその楽しみ方は多種多様。ファミリーキャンプ、デイキャンプ、ソロキャンプ、ソログループキャンプなど、いろんな種類の中から自分に合うスタイルを楽しめるのが魅力です。

 

ちなみに私は、仲間とソログループキャンプを楽しむことが多いです。ソロキャンプと同様に一人用の道具を準備して臨むのですが、キャンプ場に着いてからは仲間と食事やゲームを一緒に楽しみます。しかし夜寝る前などは一人の時間も作れるので、自分のペースでキャンプを楽しむことができるのです。

 

 

アウトドアの知識やキャンプ道具が非常時に役立つ

様々なスタイルがあるキャンプ。必要な道具の種類に多少違いはありますが、最低限の装備はどれもほぼ同じです。料理をするための調理器具、休憩や寝床に使うテントやタープ、寝袋などは共通の道具なのですが、これらはそもそも持ち出して屋外で使用することを想定しているため、機能性や携帯性に優れ、バックパックなどに収納しやすい作りになっています。つまり用意さえしておけば、いざ大規模災害が発生した時などは、そのまま非常用持ち出しバックとして使うことができるのです。

 

 

また、テントやタープなどはロープを使って立てることが多いため、ロープの使い方や結び方などを自然に覚えることができます。自在にロープの長さを調整する結び方や、固くほどけにくい結び方など、知っておくと大変便利です。災害時には人や荷物を高いところから降ろしたり、避難所で服を干したりとロープの使い道はたくさんあります。一見難しそうに見えることもありますが、キャンプを楽しむ中で慣れてしまえば、自然と覚えられると思います。

 

 

 

 

 

災害時にも使えるキャンプグッズ

万能ポリ袋

これはキャンプグッズか?と言われそうですが、私は必ず使っているのでキャンプグッズとして紹介します。ポイントとしては普通のポリ袋ではなく、耐久耐火性能が高い丈夫な万能ポリ袋であることです。これからご紹介する使い方は、一般的なビニール袋では耐久性が足りず、破けてしまう可能性がありますので注意しましょう。

 

耐久耐火性能が高い万能ポリ袋は破けにくく熱で溶けないため、硬い氷を入れて氷のうの代わりにする、お米を入れて沸騰したお湯に入れることでご飯を炊きつつ、同じ鍋でレトルト製品の湯煎ができるなど、なるべく荷物を減らしたいキャンプでは重宝します。このような使い方は災害時でも救護活動や節水として役立ちます。さらに袋の形状から手袋の代わりにすることができるのもおすすめしたいところで、調理するときや傷の手当など衛生面を考慮する必要がある場面で活躍します。

 

万能ポリ袋を使ってご飯を炊く方法

1.万能ポリ袋にお米とお水を1:1.2の割合で入れる。
2.空気を抜き、万能ポリ袋を結ぶ。
3.鍋に耐熱皿を敷き、グツグツしない程度で20~30分加熱。
4.火を止めて5分程度蒸らして完成。

お皿が無くてもそのまま食べられますし、袋の上から握っておにぎりにすれば箸もいらず、食べるときに手も汚しません。

 

アウトドアバーナー

 

キャンプといえば「焚火」というイメージが強いですが、ほとんどのキャンパーはアウトドアバーナーを使用しています。なぜなら、ちょっとお湯を沸かしたい時などにわざわざ火を起こして焚火をするのは手間だからです。カセットガスさえあれば、火起こしも不要で手軽に火を使うことができるようになります。また、アウトドアバーナーはメーカーによっては、火を起こす目的以外にも、アタッチメントを装着してストーブやランタンにするといった使い方もでき、1つあると大変便利です。

大規模災害の発生直後などは電気やガスといったインフラが止まってしまい、復旧まで時間を要することがあります。その間の食事や照明、暖をとるなどといった目的に、このアウトドアバーナーを利用することができます。

この道具、コンパクトで使いやすいことがメリットですが、その小ささゆえに火の熱が本体に伝わりやすく、足などの金属部分は大変熱くなります。ふいに触ってしまうと火傷してしまうので注意しましょう。私は昔よくこれで火傷していました。これもキャンプなどで少しずつ慣れていくとよいでしょう。

また、こういったバーナーはカセットガスを使うのですが、ガスの残量は常に気にしておきましょう。いざ使うときにガス切れでバーナーが使えないと、災害時などにも役に立ちません。予備も含めて数本新品を用意しておいて、キャンプに行く際などに本数をチェックしておくと安心です。ちなみに、アウトドアバーナーにはたくさんの種類がありますが、家庭用のカセットガスが使えるタイプがおすすめです。日常でも使いやすく、補充もしやすくなります。カセットガスは種類にもよりますが約7年が使用期限の目安ですので、古くなっていないかも同時にチェックしておきましょう。

家庭用のカセットコンロは災害時に使えないの?

家庭用のカセットコンロは基本的に屋内で使用することが想定されており、雨風がある状況下では正常に使用できない場合があります。また、サイズも大きくなってしまうので、持ち運びには不便です。災害対策としては、コンパクトなアウトドアバーナーをおすすめします。

 

ウォータータンク

 

キャンプに水は欠かせません。最近はほとんどのキャンプ場に炊事場が整備されており、水は自由に使えることが多くなりました。ただキャンプ場は広いため、自分のキャンプサイトから炊事場までが遠い、ということがよく起こります。そんな時にウォータータンクがあると、一度タンクいっぱいに水を貯めれば、自分のサイトで手洗いや料理をすることができるようになり、炊事場との移動回数を大幅に減らすことができます。朝起きたら手元のウォータータンクで顔を洗って歯を磨き、朝のコーヒーを入れてくつろげば、とってもスマートなキャンパーに見えますよ!

 

このウォータータンクも大規模災害の時は大活躍します。水道管の破損などによる断水の様子をテレビなどで見たことがあると思いますが、飲料水やトイレなど、生活用水を確保するためにはある程度の量の水を確保しておける容器が必要です。頑丈なハードタイプもありますが、使わない時は畳めるソフトタイプにすると持ち運びにも便利です。最近では100円均一ショップなどでも取り扱っているので手軽に購入することができますよ。

 

 

 

最近の出来事

2024年の8月、山梨県は21時頃から豪雨となり、停電する世帯がたくさんありました。私の家も電気が消えてしまいましたが、キャンプ道具を入れたコンテナからすぐにランタンを取り出して灯りを得ました。電気は幸いにもすぐに復旧しましたが、停電の間、不安なく過ごすことができました。たまたま自分の手元にあったキャンプ道具が、いざというときに役に立つ可能性を感じる出来事でした。

 

 

 

日頃の防災意識を高めましょう

9月は防災月間

多くの自治体や団体が9月を防災月間と定め、防災意識を高める取り組みをしています。9月に防災に関しての取り組みが多いのは、大正12年9月1日に発生した関東大震災や、昭和34年9月26日の伊勢湾台風といった大きな災害の歴史や、9月は台風が多く発生する時期であることなどが関係しているといわれています。

この時期は、自治体をはじめとする様々な団体や施設で防災訓練や防災イベントが行われています。大きな商業施設などでは、従業員だけではなく施設を訪れている人も安全に誘導する必要があり、日頃の災害に対する備えはとても重要です。

山梨県厚生連の取り組み

当センターでも、日頃から防災に対する意識を高く持ち、定期的な避難誘導訓練を実施しています。また、災害協力として、県内10市町と「災害時における応急活動の支援に関する協定」を締結し、要請に基づいて電源車や検診車を派遣し、大規模停電の初期対応や、けが人や体調不良者の治療や休憩スペースの提供を行う体制を整えています。

 

(参考)災害時における応急活動の支援に関する協定記事

 

次回は「食は元気の源!どんな時でも食事を楽しもう!」をお送りいたします。

 

 

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