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みなさんは、いざという時のために備えをしていますか?地震や火災、台風、洪水などいつどこで起きるかわからないのが災害の恐ろしいところ。日頃から災害を想定した対策をしておくことが大切です。

そこで今回は、災害時に不足しやすい栄養素とおすすめの備蓄食品について、管理栄養士の視点で詳しくご紹介します。

 

 

災害時はなぜ栄養が偏りやすいの?

災害時は停電や断水などが理由で、日持ちしない肉や魚、野菜、乳製品などの食品は調達や保管が難しくなります。その結果、食事の内容も、保存性に優れ手軽に食べられるパンやおにぎり、カップ麺などの炭水化物に偏りがちになります。

こうした食事が長く続くと、疲れやすくなる、集中力が低下する、免疫力が低下する、イライラするなど心身に悪影響を及ぼすようになります。

そもそも被災時は身体的にも精神的にも多くのストレスがかかりますので、心身の不調を防ぐためにも、事前に可能な範囲でバランスの整った食事を摂れるよう日頃から備えをしておきましょう。

 

 

災害時に不足しやすい栄養素

たんぱく質

体を作るもととなる成分です。不足すると筋肉量の減少や免疫機能の低下に繋がります。

たんぱく質を多く含む食品:肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など

 

ビタミン、ミネラル

体の調子を整える効果があり、不足するとストレスへの抵抗力が低下したり疲労感やだるさが出現したりします。災害時は特に野菜不足から口内炎や肌荒れなど皮膚や粘膜に悪影響を及ぼす可能性が高まります。また鉄欠乏により疲労感やだるさが助長され、貧血を起こしやすくなります。

ビタミン・ミネラルを多く含む食品:野菜、果物、きのこ類、海藻類、乳製品など

 

食物繊維

腸内環境を整え、正常な排便を促す作用や血糖値の上昇を緩やかにする、コレステロールの吸収を抑制するなどの効果があります。不足すると腸の動きが弱まり、腸内環境の悪化や便秘に繋がります。また腸の病気の原因になるほか、心筋梗塞や糖尿病などの生活習慣病発症率が高まることが分かっています。

食物繊維を多く含む食品:野菜、果物、きのこ類、海藻類など

 

 

 

備えて安心!おすすめの備蓄食品

ご家庭で、いざという時のための備蓄はしていますか?

災害時にもたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などを十分に摂取できる備蓄食品を、比較的日持ちするものを中心にご紹介します。参考にしてみてください。

主食

米、パン、麺など体のエネルギー源になるもの。

〈備蓄例〉アルファ化米*、パックご飯、餅、うどん、そばなどの乾麺

 

*おいしく炊き上げた米をすぐに急速乾燥させお湯や水を注ぐだけで炊きたての状態に戻せる加工米のことで、火を使うことなく柔らかくおいしい米を食べることができます。

 

 

 

主菜

食事のメインになるおかずで主にたんぱく質を多く含むもの。

〈備蓄例〉魚の缶詰(サバ、イワシ、ツナなど)、肉の缶詰(焼き鳥、コンビーフなど)、魚肉ソーセージ、レトルト食品(丼、カレー、パスタソースなど)、高野豆腐

 

 

 

副菜

不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維の供給源。

 

〈備蓄例〉日持ちする野菜(玉ねぎ、さつまいも、じゃがいもなど)、乾物(乾燥わかめ、とろろ昆布、切り干し大根など)、フリーズドライ(スープ、みそ汁など)

 

 

 

果物

不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維の供給源。

〈備蓄例〉果物の缶詰、ドライフルーツ

 

 

 

乳製品

主にカルシウムの供給源。

 

〈備蓄例〉LL(ロングライフ)牛乳*、粉チーズ、スキムミルク

 

* LL (ロングライフ)牛乳は135~150℃で数秒間連続的に滅菌し、気体透過性のない容器に無菌的に充填したもの。常温でも長期間の保存が可能な牛乳のことです。 

 

 

様々な備蓄食品をご紹介してきましたが、特に缶詰やレトルト食品は長期保存ができるため災害時に重宝されます。日常使いもできるためストックしておくことがおすすめです!

 

 

 

実践的な備蓄方法

ライフラインが停止することにより、救援物資が届くまで時間がかかる場合があります。備蓄量の目安は、最低でも「家族の人数×3日分」。できれば1週間分を備蓄しておくことがおすすめです。実践的な備蓄方法として、普段から食品を少し多めに買い置きし、賞味期限の古いものから消費し、消費した分を買い足すという「ローリングストック」があります。これは常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つことができるため、いざという時に役立ちます。

 

ローリングストックについて詳しくはこちら

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は災害時に不足しやすい栄養素と、おすすめの備蓄食品についてご紹介しました。災害時は普段と違う状況が予測されるからこそ、体や心の支えになる食事について少しでも参考にしていただけたら幸いです。

 

 

 

参考文献

・農林水産省HP アルファ化米ーおいしい非常食へと進化 

https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/okome_summary/06/pro_cessing_03.html (2026年8月30日アクセス)

・農林水産省HP 牛乳・乳製品

https://www.maff.go.jp/j/chikusan/gyunyu/lin/(2026年8月31日アクセス)

・農林水産省HP 災害時に備えた食品ストックガイド

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html(2026年7月27日アクセス)

・内閣府 防災 Q&A : 防災情報のページ

https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h24/68/question.html(2026年7月27日アクセス)

・高荷智也(2022年8月31日出版)「今日から始める本気の食料備蓄」徳間書店

・朝倉邦造(2014年11月15日出版)「コンパクト臨床栄養学」朝倉書店

 

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