最終更新日:2024年8月16日

みなさん、地震や大雨などの災害が起きたときのために対策はしていますか?災害が起きたときは水道や電気、ガスなどのライフラインが止まり、普段の生活からは想像ができない過酷な状況になる可能性があります。過去の例によると、災害発生からライフラインの復旧まで1週間以上かかるケースがほとんどです。そのような状況で生き抜くため、特にかかせないのが食事です。水や非常食などの備蓄をしておくことが大切ですが、備蓄と聞くと何から始めたらよいのかわからなくて難しいと感じるかもしれません。そこで今回はおすすめの備蓄方法であるローリングストックを紹介します。
ローリングストック

「ローリングストック」という言葉を聞いたことがありますか?災害に備えて非常食を人数分買っておくことも重要です。しかし、非常食などの食材を特別に買い備えるのではなく、普段からよく食べていて保存が効くものを少し多めに買っておき、使った分だけ新しく買い足す備蓄方法をローリングストックと呼びます。この方法では、普段の生活の中で定期的に消費しながら備蓄することができます。また、無理や無駄もなく、常に一定量の食材を自宅に備えておくことができ、特別な準備が必要ありません。日常的に使うことで、備蓄の賞味期限切れを防ぐこともできます。
方法
1 .備える
1週間分の食べ物を人数分備えておきます。賞味期限の順番にストックすると管理しやすくなります。
2. 使う
普段の生活の中で食べたり、使ったりします。毎月「防災クッキング」の日を作ることもおすすめです。
3. 買い足す
食べたものを減った分だけ買い足して一定量の食べ物が備えてある環境を作ります。
メリット
食べ物を気軽に選ぶことができる
消費、備蓄を繰り返すため、賞味期限切れを防ぐことができる
いざという時の調理法や食べ方をシュミレーションすることができる
保管場所を覚えていられる
何を、どれだけ備蓄すればよいの?
備蓄は各家庭に合った食品を選ぶことが大切です。
1.家庭にある食品をチェックする
2.栄養バランスを考え、家族の人数、好みに応じた内容や量を決める
3.足りないものを買い足す
4.賞味期限が切れる前に消費し、消費したものは買い足す
1~4の流れを繰り返すことでサイクルを作ります。災害が発生してからライフラインが復旧するまでは1週間以上かかる場合が多いため、最低3日分~1週間分×家族の人数の食品備蓄が望ましいといわれています。
水

備蓄の目安:3L×1週間分×人数分
普段の生活の中でも朝起きてから夜寝るまで、たくさんの水を使っています。飲料水以外にもトイレや手洗い、お風呂などのあらゆる生活用水も備えておく必要があります。ペットボトルは様々な大きさがありますが、2Lペットボトルと500mLペットボトルの両方を準備しておくと便利です。水以外にも日頃から飲んでいるお茶や清涼飲料水などがあれば一緒に用意しておきましょう。水の備えが命を守ります。
食べ物

食べることは生きることにつながります。災害から命を守ることができたとしても、十分な食事を摂れないと体力がどんどん落ちていき、体調を崩しやすくなります。そのため普段から食べるものでおいしいものや好きなものを備えておくことで、前向きな気持ちになり、心が満たされることで災害を乗り越える力が湧いてきます。もちろん、そのような状況でもバランスよく食事をすることは大切です。下記の表を参考に食品を備えておきましょう。
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働き |
食品例 |
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主食 |
からだを動かす力のもと |
パックのごはん、※アルファ化米、インスタント麺、乾麺など カンパン、シリアル、栄養食品 |
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主菜 |
タンパク質を多く含み、丈夫な身体をつくるもと |
肉の缶詰、魚介の缶詰、コンビーフ、レトルト食品
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副菜 |
ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源で調子を整える |
常温保存でき、日持ちする野菜(じゃがいも、にんじん、たまねぎなど)、野菜の缶詰、野菜ジュース、カップスープ
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果物 |
ビタミンやミネラルを補うもの |
果物の缶詰、日持ちする果物(柿やみかんなど)、ドライフルーツ |
※アルファ化米とは・・・炊きたてごはんのおいしさをそのままに急速乾燥したもの。水やお湯を加えると炊きたてのような食感とおいしさのごはんに戻る
調理器具も忘れずに
カセットコンロ、ボンベの熱源を確保することで災害時の食の選択肢が広がります。これらの熱源があることで電気やガスが復旧していない場面で温めたり、沸かしたりすることができ、レトルト食品やカップ麺など食べられる食品が多くなります。鍋、やかんも準備しておくことも忘れないようにしましょう。
備蓄をする場所にも注意!

1か所にまとめて備蓄をすると、備えたものが倒れた家具の下敷きになったり、部屋の入り口がふさがれたりしたときに取り出すことができなくなってしまいます。そのため、家の中の空いているスペースに食品や水を分けて備えておく「分散備蓄」という方法がおすすめです。例えば靴箱やトイレ、車の中、床下収納などの空いているスペースに備蓄を分けてみましょう。家の中のどこに何を保管しているかを家族で確認しておくことが大切です。
まとめ

いかがだったでしょうか。災害が起きたときは日常とかけ離れた環境で過ごす可能性もありますが、少しでも普段に近い食事をとることで災害を乗り切る大きな力になります。災害が起こってから困ることのないよう、ローリングストックを活用して普段から少し多めに食品を備蓄しておきましょう。また、食生活に関わる備えをきっかけに防災についても考えてみましょう。
参考文献
・農林水産省ホームページ https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html
・舩木伸江 「もしも」にそなえて「今」できること 命をつなぐ防災 2 今日からできる!命をつなぐそなえ 株式会社偕成社(2021)
・今泉マユ子 「もしも」のときに役立つ!防災クッキング 自分を守る!食べもののそなえとじゅんび3 株式会社フレーベル館(2019)

