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1985年に心臓病や脳卒中の予防制圧を目指す日本心臓財団が、21世紀への明るい健康運動として「810日は健康ハートの日」とすることを提唱しました。心臓病の危険因子には高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病などが大きく影響します。これらの危険因子を軽減するには、日常生活(ライフスタイル)を見直すことが大切です。山梨県の健康寿命は延伸しており全国トップクラスを維持している一方で、食塩摂取量が多く全国と比較すると血圧が高い人が多いことが課題とされています。今回は血圧の管理について紹介していきます。

 

参考資料 健やか山梨21(第3次)山梨県健康増進計画「収縮期血圧の平均値の推移」

 

 

 

高血圧とは

高血圧は喫煙と並んで、日本人の生活習慣病死亡に最も大きく影響する要因です。もし高血圧が完全に予防できれば、年間10万人以上の人が死亡せずにすむと推計されています。高血圧自体は、過去数十年で大きく減少しましたが、今なお20歳以上の国民のおよそ二人に一人は高血圧です

日本高血圧学会の高血圧診断基準によると、病院等で測定した「診察室血圧」での収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上の場合は高血圧と診断しています。また、自宅で測定した「家庭血圧」での収縮期血圧が135mmHg以上、または拡張期血圧が85mmHg以上は高血圧と診断され、診察室血圧よりも低い基準となっています。

血圧は一日の中で変動があり気温などの影響も受けやすいため、いずれの場合も一度の計測だけでは診断は困難です。

 

【成人における血圧値の分類(mmHg)】

 

 

 

血圧を上げる原因

血圧を上げる原因は、遺伝的要因や生活習慣などの環境要因が大きく関与する「本態性高血圧」と、血圧を上げる原因となる病気が関与する「二次性高血圧」があります。「本態性高血圧」は、高血圧症の約90%を占めていることがわかっています。

本態性高血圧 二次性高血圧

・加齢

・肥満

・家族歴

・塩分の過剰摂取

・アルコールの過剰摂取

・運動不足

・喫煙

・良性腫瘍

・薬剤性

・睡眠時無呼吸症候群

・先天性心疾患

 

 

 

高血圧が原因で起こる病気

心臓の血管壁に負担がかかり心臓の筋肉が大きくなる心臓肥大の状態を起こしやすくなってしまいます。また、全身の動脈が硬くなる動脈硬化も進みやすくなり、心臓や脳の大きな病気へ繋がってしまいます。

 

 

 

普段から血圧測定をしていますか?

血圧は一日の中で変動があり気温などの影響も受けやすいため、いずれの場合も一度の測定だけでは診断は困難です。毎日正しい方法で血圧測定を行い、自身の普段の血圧を把握しておきましょう!

                                                     

【血圧測定のポイント】

朝・夕決まった時間に測る(朝食前・就寝前)

上腕の中ほどを心臓の高さにする

椅子に座り、5分間の安静後に測る

電子式の上腕用家庭血圧計を用いる

 

 

 

山梨県民は食塩を摂り過ぎ⁉

高血圧の主な原因において、生活で意識しやすいものとして塩分摂取があります。塩分の目安量は、男性は7.5g未満/日、女性は6.5g未満/日、高血圧治療者は6g未満/日とされています。

厚生労働省が提示する令和6年「国民健康・栄養調査」の結果によると、都道府県別食塩摂取量について、山梨県の塩分摂取量は男性:全国ワースト1位(11.7/日)、女性:全国ワースト5位(9.7/日)と結果が出ています。全国的にみて、山梨県民は塩分摂取目安量を大幅に上回っており、塩分を摂りすぎていることがわかります。

 

 

参考資料 山梨県ホームページより「山梨県の食塩摂取量の状況」 

食塩摂取量推移

 

 

 

山梨県民はなぜ塩分摂取量が多い?

山梨県民は、野菜の摂取量が多いことがわかっています。食塩摂取量は、汁物や煮物、漬物、干物、加工食品の摂取の影響を受けてしまいます。汁物や煮物、漬物として調理する際に使用される、味噌やしょうゆなどの調味料からも多くの食塩を摂取していると考えられています。

山梨県では県民が生涯にわたり健やかに暮らせる社会の実現を目指し、食塩摂取量の適正化に向けた取り組みを進めています。減塩を楽しく学べる「やまなし減塩フェスタ」というイベントなどの開催も行われています。減塩についての知識を楽しく学び、普段の食生活改善を無理なく行っていきましょう!

 

 

 

食塩の量を気にしてみていますか?

調味料や加工品などを購入する際に、栄養成分表示をご覧になっているでしょうか?普段から使用する調味料や加工食品などには必ず栄養成分が表示されており、塩分量の記載もあります。

日本人は料理の際に調味料を多く使っていますので調味料は減塩のものを選び、加工食品は食品表示の塩分量も見ながら選ぶといった工夫を取り入れて塩分の過剰摂取を防いでいきましょう!

 

 

 

 

【食塩を多く含む食品例】

 

食品名 食塩の量
ラーメン(1杯) 6.0~7.0g
梅干し(1個) 1.8g
味噌汁(1杯)

1.5g

鮭おにぎり(1個) 1.4g
あじの開き(1枚) 1.4g
鶏肉のから揚げ(100g) 1.3g

ひじきの煮物(小鉢)

1.3g

青菜のお浸し(小鉢)

1.3g

醤油(小さじ1杯)

0.9g

食パン(6枚切り1枚)

0.7g

 

 

減塩のポイント

 

煮物、汁物はだしをきかせて、塩・しょうゆ・砂糖などを減らし薄味にする

味噌汁や麺類は1日1杯以下、漬物は1回の量を減らす

味噌汁はなるべく具を多くして汁の量を減らす

麺類の汁は残す

味のついたおかずや漬物に、しょうゆ・ソース・塩はかけない

しょうゆの代わりにポン酢・レモン・酢・こしょう・唐辛子を使う

 

 

 

できることから始めましょう!

血圧管理は、生活習慣が大きくかかわってきます。今回紹介した、塩分の調整や血圧の自己測定のほか、運動や節酒、禁煙などと少しずつできることから始めていき、血圧管理を行い大きな病気を防いでいきましょう。

 

 

 

参考文献

山梨県「健やか山梨21(第3次)山梨県健康増進計画」

https://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/72343926645.html(2026年7月17日アクセス)

厚生労働省「高血圧 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)」

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003(2026年7月17日アクセス)

山梨県「山梨県は食塩をとりすぎています!」

https://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/genen/genjou.html(2026年7月17日アクセス)

厚生労働省「令和6年「国民健康・栄養調査」の結果」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66279.html(2026年7月17日アクセス)

農林水産省「塩分の取りすぎに注意」

https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics5_04.html(2026年7月17日アクセス)

山梨県「やまなし減塩フェスタの開催」

https://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/genen/genefesta.html(2026年7月17日アクセス)

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