最終更新日:2024年5月7日
健康食品を利用していますか?
みなさんは、意識的に健康食品を利用していますか?近年は男女ともに30代を過ぎると、サプリメントなど健康食品の利用が多くなる傾向があります。特に50~60代で摂取する人の割合が高いです。
サプリメントのような健康食品を摂取している人の割合
図1:サプリメントのような健康食品を摂取している人の割合 国民生活基礎調査 2019年
このような健康食品は、国の制度に基づいて機能性などを表示した「保健機能食品」と、それらの表示ができない「その他健康食品」の2つに分かれています。今回は、保健機能食品の種類や実際に利用する際の注意点をお伝えします。
健康食品の分類
図2:消費者庁 健康食品のQ&A
保健機能食品の分類
保健機能食品は目的や機能等の違いにより、3つに分類されます。
特定保健用食品
これは特定保健用食品のマークです。スーパーなどで陳列されている商品に表示されているのを、見たことがある方も多いのではないでしょうか?
特定保健用食品(トクホ)とは、からだの機能などに影響を与える効果や成分を含み、その摂取により、特定の保健の目的が期待できる旨を表示する食品です。特定保健用食品として販売するには、食品ごとに食品の有効性や安全性について国の審査を受け、許可を得なければなりません。許可された食品は特定保健用食品として、このマークと特定の保健機能についての記載をすることができます。
記載例
・「血糖・血圧・血中のコレステロールなどを正常に保つことを助ける」
・「おなかの調子を整える」
・「骨の健康に役立つ」
栄養機能食品
栄養機能食品とは、ビタミン類やミネラル類など、不足しがちな成分の補給に役立つ食品のことです。特定の成分について一定の基準値以上含む旨を確認できれば、国の許可なく表示することができます。
記載例
・「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です」
・「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です」
・「カリウムは、正常な血圧を保つのに必要な栄養素です」
機能性表示食品
機能性を表示することができる食品は、これまで国が個別に許可した特定保健用食品(トクホ)と、国の規格基準に適合した栄養機能食品に限られていました。そこで、機能性をわかりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者が商品の正しい情報を得て選択できるよう平成27年4月に新しく「機能性表示食品」制度が始まりました。機能性表示食品は、事業者の責任のもとで機能性が表示されます。
保健機能食品を摂取する際の注意点
保健機能食品を摂取する際に、注意していただきたいポイントを2つお伝えします。
適量を確認する
保健機能食品をたくさん摂取すれば、より多くの効果が期待できるというものではありません。過剰摂取は健康に悪影響をもたらす可能性があります。
パッケージに表示してある注意喚起事項をよく確認して、摂取するようにしましょう。
商品に摂取量や摂取の方法が記載されているため、よく読みましょう。
治療目的で使用しない
保健機能食品は、病気の治療や予防を目的としたものではなく、健康な人を対象として作られた商品です。通院、服薬をしている人は、薬の効き目が弱くなったり強くなったりと、からだへの影響が生じてしまうこともあります。
保健機能食品を利用する前に、医師や薬剤師など専門家に相談しましょう。
主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを
いかがだったでしょうか。保健機能食品は、適切な摂取をすると毎日の健康状態の改善に役立ちます。しかし、保健機能食品はあくまで補助的に摂取するものです。食生活は主食、主菜、副菜を基本に、食事バランスをとることが大切です。日々の食事を見直し、保健機能食品をうまく生活に取り入れましょう。
※1食当たりの主食、主菜、副菜の適量
参考文献
・国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 特定保健用食品 – 「 健康食品 」の安全性・有効性情報