みなさん、こんにちは。
5月31日は世界保健機関(WHO)が定めた世界禁煙デーです。皆さんご存知でしょうか。厚生労働省においても、5月31日~6月6日までの1週間を禁煙週間として定め、「2020年、受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~」というテーマで普及活動などをしています。
そこで今回は受動喫煙についてお伝えします。

受動喫煙とは
タバコに含まれるニコチンやタールなどの有害物質や発がん物質は、喫煙者の健康を奪いますが、同時に喫煙者の家族や友人など、周りの大切な人の健康も奪ってしまいます。
タバコの煙には、「主流煙」と「副流煙」があり、「主流煙」はタバコから直接吸う煙で、「副流煙」は火のついたタバコの先から出る煙を言います。副流煙にも主流煙と同じように体に有害な成分が含まれており、ニコチン、タール、一酸化炭素などの成分量は主流煙よりも多いといわれています。
この煙を、自分の意思とは関係なく吸い込んでしまうことを「受動喫煙」といいます。
受動喫煙の影響について
受動喫煙は、肺がんや鼻腔のがん・乳がんなどのリスクが上がります。また、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患や脳卒中の方の中にも、受動喫煙が影響で亡くなっている方がおり、健康影響は深刻です。
妊婦の受動喫煙は、流産や早産・低出生体重児のリスクを上げます。また子どもも受動喫煙の影響を強く受けやすく、赤ちゃんが突然死してしまう「乳幼児突然死症候群(SIDS)」や、喘息の発症・重症化、中耳炎などさまざまな問題を引き起こします。
受動喫煙を予防するためにできること
喫煙者の方は、非喫煙者の周りでタバコを吸わないようにし、タバコを吸った後も歯を磨いたり、服や髪の消臭をしましょう。臭いのもとに有害成分が含まれていると言われています。煙の少ない「加熱式タバコ」も有害成分は出ているので、周囲への配慮が必要です。
非喫煙者の方は、タバコ臭いと少しでも感じたらその場を離れたり、マスクをしましょう。特に妊婦や子どもは少量の煙でも影響を受けるので、なるべく全面禁煙の施設や飲食店を利用しましょう。
受動喫煙は、タバコを吸わない方が予防するには限界があります。タバコを吸う方は、喫煙のマナーを徹底して、周囲の大切な方を守りましょう。
参考文献: e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp

