最終更新日:2024年2月7日
まだまだ寒さが厳しいですが、このところ日が長くなったように思えます。皆様はいかがお過ごしでしょうか。春の訪れが待ち遠しいと感じる今日この頃ですが、「春」と聞いて思い浮かぶのは、桜、お花見…そして花粉症です。花粉症の症状がつらくて、外に出たり、窓を開けたりすることを躊躇する方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、花粉症の症状を抑える対策と治療についてご紹介します。
1.花粉症とは
季節性アレルギー鼻炎といわれています。日本では約60種類の植物が花粉症を引き起こし、1年を通じてさまざまな種類の花粉が飛散しています。
花粉症の原因として多いスギ花粉は2~4月頃に飛散し、ヒノキ花粉は5月頃まで飛散します。
最近増えているというブタクサ花粉は7~10月頃の秋花粉になります。この花粉が原因で目や鼻のかゆみ、鼻水、くしゃみ、蕁麻疹などの症状が出ることを総称して「花粉症」と言います。
近年では花粉の飛散量の増加とともに、低年齢化が進み、若いうちに発症する人が増えています。
10代でも約3人に1人が、10代以下も約6人に1人が花粉症を発症していたことが分かっています。
2.対策
花粉症の症状を抑えるには、花粉を吸い込まないこと、屋内に花粉を持ち込まないことが重要です。花粉症対策は早めに行うことをお勧めします。
風の強い晴れた日は、外出を控えめにしましょう!
気温の上がる昼前から午後3時頃までが花粉の飛ぶピークです。
出かける際には、マスクとメガネ、帽子を身につけましょう!
「マスク・メガネ・帽子」は花粉症対策三種の神器と呼ばれます。市販されている一般的なマスクでも水で湿らせたガーゼを中に挟むことによって90%以上の花粉をシャットアウトできます。
花粉症に効果的な食べ物を取り入れてみましょう!
青魚
青魚には「EPA」が豊富に含まれています。EPAには抗炎症作用があり、アレルギーを抑制する効果があるといわれています。
厚生連健康レシピ:サバと野菜のチョップドカレー
ヨーグルト
ヨーグルトにはたくさんの「乳酸菌」が含まれています。その乳酸菌には、腸内の善玉菌を増やす効果があります。ヨーグルトを継続的に食べて乳酸菌を摂取することで腸内環境が整い、その結果花粉症などのアレルギー緩和に効果があると期待されています。
厚生連健康レシピ:ヨーグルトのフォンテーヌブロー ~いちご添え~
れんこん
れんこんには炎症を抑える働きや、喉の痛みや鼻水などを抑える働きもある「タンニン」が豊富に含まれています。
厚生連健康レシピ:蓮根入り中華まんじゅう
※上記食品はあくまで一例です。
3.治療
発症してしまった場合、対策法だけでは辛い症状を抑えきれないことがあります。早めに専門医(アレルギー科、耳鼻科、内科、眼科など)へ相談しましょう。
舌下免疫療法
花粉の成分を含むエキスを体内に入れることによって、花粉に対する体質を少しずつ変えていく方法です。(治療効果の期待できる花粉はスギ等に限られます)
内服治療法
抗ヒスタミン薬を内服する方法です。目や喉のかゆみ、鼻水等の症状を抑えることが出来ます。内科やアレルギー科、耳鼻科などに相談してみましょう。
たかが「花粉症」、されど「花粉症」。しっかり対策をして、今年はスッキリ快適に過ごしましょう!
参考文献
NHKテレビテキスト「今日の健康」(NHK出版)
鼻アレルギー診断ガイドライン2016
花粉症の予防法 症状別対策BOOK|タケダ健康サイト