みなさんは、日頃から意識している生活習慣はありますか?
食事や運動など、健康のために取り組んでいることがあると思います。
生活習慣の改善は、生活習慣病を防ぐと同時に、がんを防ぐ効果もあることを知っていますか?
日本の死因の第1位は、がんです。今の日本では、2人に1人ががんを患い、3人に1人はがんで命を落としています。
今回は、がんの原因とがんを防ぐ方法をお伝えしたいと思います。

がんの原因
喫煙
がんを引き起こす要因の1つに、喫煙があります。喫煙により、最も影響を受けやすい部位は、肺です。2018年の統計によると、がんによる死亡者数の第1位は肺がんとなっています。
アメリカでは、日本よりも前から喫煙による健康被害がアナウンスされており、禁煙化がより進んでいるため、喫煙と受動喫煙による発がん率がかなり低下しています。
食生活の変化
食生活の変化も日本のがん患者が増加している原因の1つです。
和食中心の食事から、動物性の脂肪や赤身の肉などを多く使った欧米型の食事が増えたことは、大腸がんのリスク因子として挙げられます。
また、食塩やハムやベーコンなどの加工肉、アルコールなどもがんになるリスクを高めるため、摂りすぎには注意が必要です。
運動習慣
国立がん研究センターの研究報告によると、男女とも、身体活動量が高い人ほど、がんになるリスクが低下していました。
その中でも、高齢群や余暇の運動頻度の多い群では、よりはっきりとしたリスクの低下がみられています。
がんの部位別では、男性では、結腸がん、肝がん、膵がん、女性では胃がんにおいて、身体活動量が高い人ほど、リスクが低下しています。

がんを予防する生活習慣
がん研究振興財団では科学的根拠に基づいた「がんを防ぐための12か条」を提唱しています。
①タバコを吸わない
②他人のタバコの煙をできるだけ避ける
③お酒はほどほどにする
④バランスのとれた食生活を送る
⑤塩辛い食品は控えめにする
⑥野菜や果物は不足にならないようにする
⑦適度に運動をする
⑧適切な体重維持を行う
⑨ウイルスや細菌の感染の予防と治療を行う
⑩定期的ながん検診を行う
⑪身体の異常に気がついたら、すぐに受診をする
⑫正しいがん情報でがんを知る
がん細胞が生まれる最大の原因は、たばこや排ガス、紫外線や放射線、ウイルスなどの発がん物質ですが、塩分やアルコールなどの摂りすぎが、その働きを助けてしまうことも少なくありません。
また、毎日30分~1時間のウォーキングの習慣を続けるだけでも、がんのリスクが下がります。
そして定期的ながん検診を継続し、初期段階でのがんを発見することが大切です。生活習慣を見直し、がんを予防していきましょう!

参考
公益財団法人 がん研究振興財団 ホームページ
日米のがん対策とがん医療・看護の変遷(2017) 聖隷クリストファー大学看護部紀要No.25
国立がん研究センター がん情報サービス

