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最終更新日:2026年2月20日

皆さんは大腸がん検診を受けていますか。3月は世界的に大腸がん啓発月間とされています。大腸がん検診の受診率は、全国で45.9%、山梨県で55.5%(令和4年度)となっており、山梨県は全国よりも受診率が高い傾向にありますが、国ではがん検診受診率60%以上を目指し取り組みを行っています。大腸がんは早期発見・治療によって治すことができる病気であり、大腸がん検診はそのきっかけに繋がる大切な検診です。

今回は大腸がんの早期発見や予防に繋げていただくための情報を皆さんにお伝えします。

 

 

 

大腸がんとは

大腸がんは、大腸の粘膜に発生する悪性腫瘍のことです。大腸は約2mの長い臓器で、水分やミネラルを吸収し便を作る役割があり、結腸と直腸に分けられます。日本人では、便が長い間貯留しやすいS状結腸と直腸におけるがんの発生が多い傾向にあります。

 

 

 

 

大腸がんの主な症状

早期の大腸がんでは自覚症状がほとんどありません。進行すると、以下のような症状が現れることがあります。

 

・便に血が混じる、黒い便が出る        

・下痢や便秘を繰り返す

・便が細くなる                

・便が出きらず残った感じがする

・お腹が張る                 

・貧血や体重減少

大腸がんの要因

大腸がんの発生は加齢や生活習慣、環境、遺伝的要因と関連があるとされています。以下のような生活習慣は大腸がんの発生リスクを高める可能性があります。

 

・喫煙    

・過度な飲酒               

・肥満               

・運動不足

・赤肉や加工肉を多く食べる

 

 1年間で新たに大腸がんと診断される人は約15万人に上ります。また5万人以上の方が亡くなっており、部位別がん死亡数の上位を占めています。このような数値を見ると不安に思うかもしれませんが、大腸がんはポリープとよばれる良性の腫瘍が時間をかけてがん化することが多く(正常な粘膜から直接がんが発生する場合もあります)、早期に治療を受けることで治すことができる病気です。そのためには、定期的に検診を受け、早期発見することがとても大切になります。 

 

がん死亡数の順位(2024年)

 

1

2

3

4

5

男女計

大腸

膵臓

肝臓

男性

大腸

膵臓

肝臓

女性

大腸

膵臓

乳房

出典 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計) 

 大腸がん検診を定期的に受けましょう

早期の大腸がんは自覚症状がほとんどないため、検診で発見することが大切です。大腸がん検診は40歳以上で年1回受けることが推奨されています。検診にはいくつか方法があり、大きく分けるとスクリーニング検査と精密検査があります。

 

 

 

スクリーニング検査

自覚症状がない段階から多くの人を対象として大腸がんのリスクを発見し、その後の精密検査や治療に繋げるための検査です。

 

便潜血検査

採取した便に血液が混じっていないか調べる検査です。大腸の中に異常があると、その箇所が便とこすれて出血することがあるため、その血液の有無と量を調べます。食事制限や痛みなどがなく簡単に検査することができ、人間ドック、市町村や職場の健康診断、病院などで実施しています。検査結果は、陰性(血液が混じっていない、または混じっている血液の量が基準よりも少ない)と、陽性(混じっている血液の量が基準よりも多い)のどちらかで判定されます。

 陽性になる原因としては、以下が考えられます。

 

・大腸がんやポリープからの出血

・潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性の疾患による出血

・痔や裂傷など肛門周囲からの出血

 

皆さんは便潜血検査で陽性と判定された経験はあるでしょうか。陽性の場合は精密検査によって潜血の原因を調べることが必要です。「もともと痔があるから」「便が硬かったから」となんとなく原因に心当たりがあるかもしれませんが、裏には大腸がんやポリープといった病気が隠れている可能性があり、その場合は放置することで病状を進行させてしまう危険があります。原因を自己判断するのではなく、精密検査に繋げることが大切です。

 

 

 

精密検査

大腸内視鏡検査

 

肛門から内視鏡(細い管についたカメラ)を挿入し、大腸の中を観察する検査です。直接大腸の中を見るため、がんやポリープ、炎症などの病変を早期に発見することができます。また小さい病変であれば、その場で切除できる場合があります。一般的には以下のような流れで行われます。

 

➀前日の夜に下剤を内服する

➁当日に12Lの腸管洗浄剤を数回に分けて飲み、便を出して腸の中を空にする

③肛門からカメラを挿入する(所要時間は30分~60分程)

 

「おしりからカメラを入れるのは不安」「痛みがありそうで怖い」といった方は、検査の痛みや不安を和らげるために鎮静剤を使用し、眠ったような状態で検査を受けることができる病院やクリニックがあります。検査への不安が強い場合は受診先に相談してみましょう。

 

大腸CT検査

 

CTで大腸を立体的に撮影する検査です。肛門から炭酸ガスを入れ、大腸を膨らませた状態で撮影します。内視鏡と比較すると、体外からの撮影であるため身体への負担が少なく、検査時間も1015分と短く済むため、内視鏡が困難な方に推奨される検査です。一方で平坦な病変や小さいポリープは発見しにくい、検査と同時に治療や切除はできないといった点があります。

 

最近では血液や尿から調べるがんのリスク検査がありますが、大腸の精密検査とはならないため、内視鏡や画像検査など精密検査の方法を医師と相談しましょう。

便潜血検査が陽性になった方、気になる症状がある方は早めに受診をしてください。精密検査は消化器科や胃腸科のある病院、健診センターなどで実施しています。検査の前には医師の診察や検査日の予約が必要になるため、早めに相談しましょう。

山梨県厚生連健康管理センターでも大腸の精密検査を実施しています。通常の内視鏡やCT検査に加えて、カメラのついた小型カプセルを飲み込む内視鏡も実施しています。検査の可否や方法は医師の判断によるため、まずは外来へお問い合わせください。

 

山梨厚生連厚生連健康管理センター 二次検査(再検査・精密検査)

 

 

 

がん予防のための生活習慣

これまでのがんに関する研究から、大腸がんに限らず様々ながんについて、生活習慣によってがんになるリスクを下げることが可能とされており、「日本人のためのがん予防法(5+1)」として定められています。その中でも「たばこ」「お酒」「食生活」「運動」「体重」の5つの生活習慣は、みなさんが普段改善に取り組むことができる内容です。自身の生活を振り返り、できることから始めていきましょう。

 

山梨県厚生連健康管理センター 健康情報 がん予防

出典 国立がん研究センターがん情報サービス「科学的根拠に基づくがん予防ガイドライン 日本人のためのがん予防法(5+1)」

 

 

 

たばこ

たばこ

たばこを吸う人は吸わない人に比べて、がんになるリスクが約1.5倍高まります。たばこは吸わない、また他人のたばこの煙を吸わないように避けましょう。電子タバコであれば紙タバコよりもリスクは低いといわれることがありますが、含まれている成分が異なっても身体には有害となります。がん予防のためには禁煙をしましょう。

 

 

 

お酒

アルコールは肝細胞がん、食道がん、大腸がん、頭頚部がんとの関連が強く、飲酒量を減らすほどがんのリスクは下がります。お酒を飲むのであれば11合程度まで、12日は休肝日を設けましょう。飲まない人や飲めない人は、無理に飲まないようにしましょう。

 

 

 

食生活

がんの発生には「塩分のとりすぎ」「野菜や果物の不足」「熱すぎる飲み物や食べ物」が関連していることが分かっています。塩分や塩辛い食べ物をとりすぎないこと、野菜と果物を十分に摂取すること、熱い食べ物や飲み物は少し冷ましてから口にすることを意識しましょう。推奨される摂取量は以下のとおりです。

 

塩分:男性7.5g未満/日、女性6.5g未満/日。食塩量は食パン1枚で0.8g、みそ汁1杯で1.5g、ラーメン1杯で6~8g程になります。

 

野菜:350g/日。生の野菜では、両手で軽くすくった量がおおよそ1日分の目安になります。

      小鉢では70g、野菜炒めや煮物など主菜では150g程の野菜が摂取できます。

 

果物:200g/日。バナナ1本、みかん2個、いちご10粒程度がそれぞれ200g程になります。

      ただし血糖値が高い方や糖尿病の方は主治医とご相談ください。

 

赤肉や加工肉は、消化に負担をかけたり、加工時の発色剤が発がん物質となり、大腸がんのリスクにつながる可能性があるとされています。たんぱく質をとる際は、魚や大豆製品などとバランスよく選びましょう。

 

 

 

運動

普段の身体活動量が多いほどがんのリスクが下がります。運動習慣を作り、生活の中でこまめに動くよう意識しましょう。推奨される身体活動量の目安は以下です。

   

 18歳から64歳:歩行または同等以上の強度の身体活動を1日60分、息がはずみ汗をかく程度の運動を1週間に60

 

 65歳以上:強度を問わず身体活動を毎日40分

 

 

 

体重

身長と体重からわかる肥満度をBMIといい、以下の計算で求められます。

 

  BMI=体重(Kg)÷[身長(m)×身長(m)]

 

このBMI22となる時の体重が標準体重であり、最も病気になりにくい状態です。日常で体重を測定する習慣を作り、適正体重を維持しましょう。

 

 

 

感染

 細菌やウイルスに感染することでがんが発生することがあります。代表的なものに、ヘリコバクターピロリ菌(胃がん)やB型・C型肝炎ウイルス(肝細胞がん)、ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん)などがあります。感染しても必ずがんになるわけではありませんが、早めの除菌や治療によってがんになるリスクを下げることができます。人間ドックやがん検診の機会などに細菌やウイルスの検査を受け、感染している場合には適切な治療を受けましょう。

 

 がんの早期発見と予防のために、定期的にがん検診を受け、精密検査となった場合は必ず医療機関を受診しましょう。

 

 

 

参考文献

 

公益財団法人 日本対がん協会 大腸がんの基礎知識~症状と治療~(2026123日アクセス)

https://www.jcancer.jp/information/colorectal/

 

国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービス(2026125日アクセス)

https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html

 

日本医師会 知っておきたいがん検診 大腸がんとは?(2026125日アクセス)

https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/type/largeintestine/what/

 

山梨県公式ホームページ 山梨県におけるがんの現状について(2026年2月16日アクセス) 

https://www.pref.yamanashi.jp/documents/46236/2025-07-24_gantaikyo_material1.pdf

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