最終更新日:2024年12月1日
今年も残りわずかとなり、寒さも本格的になってまいりました。そんな冬のシーズンには「冷え」にお悩みの方も多いのではないでしょうか。「冷え」をそのままにすると、筋肉に老廃物がたまり肩こりや腰痛が生じたり、免疫力が低下し風邪をひきやすくなったりと、身体に様々な影響を及ぼすこともあります。「冷え」の改善には基礎体温を上昇させることが必要になるため、筋肉を鍛えることや身体の芯から温める温活を行うことがとても効果的です。今回はこの冬からできる効果的なインナーマッスルの鍛え方と、日常生活で行うことができる温活の方法についてご紹介します。
インナーマッスルとは
インナーマッスルは身体の深くにある筋肉(深層筋)の総称です。腹直筋や大腿四頭筋といった身体の表面にあるアウターマッスルとよばれる筋肉とは異なり、外側からは見えないため普段の生活ではなかなか意識しにくい部分です。
このインナーマッスルを正しく鍛えると基礎代謝があがります。また、体幹が安定することで正しい姿勢が保たれるので、身体の冷え改善とともに、腰痛予防にも効果的です。代表的なインナーマッスルとしては、腹筋の深部にある「腹横筋」や背中にある「多裂筋」などがあります。
インナーマッスルのトレーニング方法
インナーマッスルの鍛え方にもポイントがあります。間違った方法で鍛えてしまうと腰や膝に負担がかかってしまうため、一つ一つのトレーニングの注意点を理解し、正しい方法で行いましょう。今回は三つのトレーニング方法を紹介します。
ドローイン

1.仰向けの状態で膝を立て、息を吐きながらおなかをへこませます
2.お腹をへこませた状態で息を吸ったり吐いたりします
3.30秒キープして力を抜きます
※腰をそらさないように注意しましょう。
※仰向けの姿勢に慣れてきたら、座った状態や立った状態でもドローインを行ってみましょう。腹圧を高めてインナーマッスルを使う姿勢をキープできるようになると、姿勢もよくなり、肩や腰に余計な力が入らずに長時間安定した姿勢を維持できるようになります。まずは30秒キープすることを目指して行ってみましょう。
肘つきプランク

1.肩の下に肘をつきます(肘が痛い場合はタオルやマットなどを敷きましょう)
2.お腹を引っ込めたまま頭からお尻まで、背骨が一直線になるよう保ちます
3.この動きを30秒×3セットで行います(慣れてきたら15秒ずつ増やしてみましょう)
※息をとめないように、自然な呼吸を続けます。
※なるべくお尻が上がらないようにしましょう。
バードドッグ

1.四つ這いになります
2.右手と左足を挙げた状態で10秒間保ちます
3.次に、左手と右足を挙げた状態で10秒間保ちます
※指先から足の先までが床と水平になるように姿勢を保ちます。
※身体の軸がぶれないように姿勢を保つことを目指します。バランスを取るのが難しいですが、姿勢を保持できることを目標に身体の軸を整えていきましょう。
日常生活の入浴で出来る温活法
温活にはお風呂も効果的です。通常の入浴時は、38~40℃で15分程度、湯船にゆっくりと浸かることで身体の芯から温めましょう。入浴は睡眠にも関係していて、熱めの温度だと交感神経の働きが高まり、目がさえてしまいます。夜は少しぬるめの湯船にゆっくりと浸かり、副交感神経の働きを高めていくことが大切です。ゆっくりと湯船に浸かることで、深部体温が0.5度前後上昇した後、約60~90分かけて手足から放熱し深部体温が下がります。体温の変動により眠くなるため、このタイミングで布団に入るとスムーズに入眠へと移行することができます。
※冬場の入浴時に気を付けたい事として、暖かい場所から急に寒い場所へ移動した際、「ヒートショック」と呼ばれる状態を引き起こすことがあります。ヒートショックは、急激な温度変化により血圧が変動し心臓や血管にトラブルを招く事で冬場に多発します。浴室と脱衣所の温度差を小さくすることが重要で、事前に浴槽にお湯を張って浴室内を温める、脱衣所に暖房器具を用意するなどの対策が大切です。
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時間があるときにおすすめの入浴方法「分割浴」
心拍数を急上昇させることなく血流量をアップさせ、短い時間入浴し休憩した後、また入浴を繰り返す「分割浴」という方法も効果的です。
・湯船の温度は38~40℃にします。
・5分入浴→3分休憩→8分入浴→3分休憩→3分入浴を行います。
※休憩の時間帯で髪の毛や身体を洗うと無理なく行うことができます。
参考文献